2008年10月3日金曜日

平成19年度本試験【問 3】

【問 3】 正解 3
Aが所有者として登記されている甲土地の売買契約に関する次の記述のうち,民法の規定及び判例によれば,正しいものはどれか。○

1 Aと売買契約を締結したBが,平穏かつ公然と甲土地の占有を始め,善意無過失であれば,甲土地がAの土地ではなく第三者の土地であったとしても,Bは即時に所有権を取得することができる。×

即時取得は、動産について認められる制度である。

2 Aと売買契約を締結したCが,登記を信頼して売買契約を行った場合,甲土地がAの土地ではなく第三者Dの土地であったとしても,Dの過失の有無にかかわらず,Cは所有権を取得することができる。×

不実の登記を信頼して取引をした者は、所有者に過失があるときは、保護される。

3 Aと売買契約を締結して所有権を取得したEは,所有権の移転登記を備えていない場合であっても,正当な権原なく甲土地を占有しているFに対し,所有権を主張して甲土地の明渡しを請求することができる。○

不動産の不法占有者に対しては、登記を備えなくても、当該不動産の所有権の取得を対抗することができる。

4 Aを所有者とする甲土地につき,AがGとの間で10月1日に,Hとの間で10月10日に,それぞれ売買契約を締結した場合,G,H共に登記を備えていないときには,先に売買契約を締結したGがHに対して所有権を主張することができる。×


登記を先に備えた者が優先する。



物権変動
二重譲渡
〈 第三者に対抗するには(不動産の場合) 〉
登記のある方が勝ち(物の場合は引渡し)
☆但し、登記があるからといってその人物とは限らない

〈 登記が無くても第三者に対抗できる場合 〉
①不法行為
②不法占有者   背信的悪意者
③嫌がらせ